ナスノミツルb、中村達也ds、ナカコーg,samplesによるハードでダークなアンビエントロックバンド、MUGAMICHILL(ムガミチル)。
2016年12月活動スタート。リーダーはナスノミツル氏、「ムガミチル」というバンドの名付けは中村達也氏。
私は2017年9月に六本木スーパーデラックスで初見。その後、京都、12月に六本木、甲府、今年2月に大阪、和歌山、名古屋、4月に高円寺、6月に渋谷(FUGAZIのリズム隊の新バンド、the messtheticsと対バン!)
おお、今回の郡山で通算10回目でした。
郡山PEAK ACTIONでのBIRDSツアー最終日。鳥の声に始まり、鳥の声に終わる、このBIRDS世界観の構成のライブは、これで最終回とのこと。
中村達也氏のステージ外、フロアでのパフォーマンスもたくさん見て、曲にも耳が慣れ、ここで来るぞー、爆発するぞー、などMUGAMICHILLの仕掛けを繰り返し体験してきたものの、見る度に変化して飽きない。なんなら30分静寂が続いても目が離せない、いまこの時間が面白い!という何かが、その場に満ちている。
照明も、各人が作り出す音も振る舞いも、最初から最後まで精密に構成されている舞台。それを都度環境が違う各地のライブハウス毎に変えて楽しませて見せてくれて、今日はまあ普通だったなー、って思う事が一回も無かった。プロフェッショナル。
MUGAMICHILLの曲はどれも始まりは嘘みたいにシンプル。リズムもダン!とか、パンパン!とか皆で子供みたいに手拍子できるくらいプリミティブ。それが気づけばうわーって、ウネリにまみれて熱狂している。なぜあんなにいきなりかっこよくなれるのか、未だよく分からない。
中村達也氏はドラム演奏時の存在感、吸引力が流石に凄いけど、立ち振る舞い全てがステージの一部になってる。シンバルソロだけでも永遠に見ていられるくらい。
今回のライブでも冒頭の30分近くはドラムセット組み立ててたから!笑。これすら何度見ても飽きない。大真面目に面白い。
今回はスネアとフロアタムだけで、タムタムは無かった。それでこの爆裂フレーズか!と慄き、、素晴らしかった。
ナカコー氏はクールにステージに佇んでるように見えて、ギター弾いたりギター置いて機械で音を出したり、実は結構忙しい。ギャンギャン弾きまくる訳ではないのに、音が、随所随所に効いて曲の輪郭を作っている。盛り上がってきたとこのブレイクで、キャーン!て斬り込むように入ってくるとこなんて流石。熱狂ポイントをつくってる。
サンプラーで声みたいにウワン〜ウワン〜いうとこも、ダークな不思議感が高まって好きな箇所。そしてノイズギターが超かっこいい。今回の郡山では、クリアなトーンでメロウでブルージー?な(正確に表現できませんが)、ギターフレーズに、おお、と耳を惹かれた。
リーダーのナスノさんは、充実したであろうツアー最終日ということもあってか、とても揺るぎない演奏に見えた。決まってた。
途中入るベースソロ。ベースという楽器の既成概念が無くなる。ピュアな音に満ちる。雲間の日差し、天使のはしごを見るようなひととき。
とはいえ、ベースの重低音も存分に。低い姿勢でバッキバキに弾く時とか最高かっこいい。ダークロック最高、大好き。
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アンコールの後にナスノさんが丁寧にバンドの紹介を。
達也&ナカコー氏にツアーの感想をインタビューしたりして。
その後にPAを通さずもう一曲。スタジオでの音合わせを垣間見れたようでとても良かった。最後にナカコー氏が一人残り、次を予感させるフレーズを鳴らし、退場。
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キャリアあるプロフェッショナルの音楽家三人がバンドの一体感で魅せてくれるMUGAMICHILLの世界。でも活動はアマチュアバンドと同じく全部自分達でやってると。レアなサイン会も、ムガミチルの地方ライブではやってくれる。
今回のツアーからMUGAMICHILLの新Tシャツが出てたので。骨、、骨か、、と迷いつつ、でも自分で普通は買わないこういうのも買ってみよう、私も殻を破ろう!と思い購入(おおげさ)。ま、私は自分のライブで着る機会あるし。生地の手触りも良かった。
これは始祖鳥の化石?X-ray?と思いつつ、サインもらう時に「何のデザインですか?」と聞いたら、ナスノさんは「え〜、鳥じゃないかな〜?^ ^」と言うし(それは知ってます...笑)、中村達也氏は「鶏ガラスープだよ!」と言うし、よく分かりませんでしたが、お三方からサインと丁寧な握手を頂き暖かい心持ちで帰路に。
今回は、宇都宮、石巻、酒田、盛岡、八戸、秋田、仙台、郡山の8箇所を毎日ライブで、移動距離も凄かったようでお疲れさまでした。
BIRDSが終わり、また次なる新機軸のライブを楽しみに。。
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