渋谷lushで灰野敬二+ナスノミツル。
フライヤーでは灰野さんはds,etcとなっていたので、ギターや歌も少しはやるのかな?と思いきや、終始スネア一個!さらにブラシのみ!という攻め方に意表を突かれた。
そしてあのナスノさんがエフェクター無し!さらにフレットレスベースだったのにも驚き。ネックにマイクをつけて生音を感じさせる演奏、興味深かった。
二人ともシンプルな楽器に、マイクをセッティング。時々さりげなく手を上げる動作でPAに指示を出してボリュームを上げた効果を聴かせる。音が増幅された時はナスノさんのベースのネックにつけたマイクが、木が軋むような音や弦が伸びるような音まで拾って面白かった。時々、手を使わずに体と二の腕でベースをはさんで揺らして鳴らしたり。
灰野さんはもはや何を演っても芸術を感じさせてくれますが、ブラシを選ぶのがまたドラマー心をくすぐる。ブラシて、適当に叩いてもいい音出ないのよね。
要所要所で力強くバシッ!といい音キメてて良かった。マイクで拾ったシャカシャカする音も面白かった。
灰野さんは時々合図のようなタイミングで「オァ!」とか叫んで声を聞かせてくれた。一回だけ「リズム!」と叫んでテンポを変えた箇所も。
二部始まりは、アンプでベースのブーンて低音を響かせてスネアのスナッピーをシャー!って震わせ、それを灰野さんが手でミュートしたり離したり、という演奏。
あの張ったスナッピーが共振するシャー音、ドラマーだと、いやーんすぐ緩めて止めなくちゃ!てなる音なので、あえてそれを聞かせるかーってのが、ドラマー本職じゃない灰野さんの感覚で面白かった。
ステージでは二人とも椅子に座って軽く向き合って、灰野さんは人形のように両足を投げ出した可愛らしい格好でパタパタ叩く。
ナスノさんもやや機械的な動きでホロホロと弾く。
薄暗い明りの中での二人のマリオネット感にぐっときました。深夜のおもちゃ箱。
いやほんとにストイックでマニアックなライブでしたが、約1時間×2セット、アンコールまで引き込まれて聴けました。
最後の最後あたりで二人で激しく10秒くらいやってバシー!って終わったところかっこよかった。もっとー、ってなった。^ ^;
またやって欲しい。
初めて見るナスノさんのフレットレスベースの事とか色々聞きたかったわーと思いながら帰路。
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